回答者:長谷川藤次×大林拓海
 質問:年の差カップルに20の質問


 >それではよろしくおねがいします。
 拓海:これって理人とかもやったと思う?
 長谷川:さぁ…。年齢差を考えれば可能性は十分にありますが。
 拓海:まぁいいや。せっかくの休みだし、とっとと終わらせて、出かけよう。
 長谷川:そうですね。……あぁ、こちらこそ、よろしくお願いします。


 1.まず、お二人のお名前、年齢を教えてください。
 長谷川:長谷川藤次と申します。今年で42になります。
 拓海:大林拓海。高校2年の17。


 2.相手の特徴を一言で言うと?
 長谷川:一人で抱え込んでしまうところ、ですね。
 拓海:色んな意味で鋭い。だから時々困る。


 3.知り合ったきっかけは?
 拓海:俺が里見に脅されて理人の誘拐を手伝わされた時、理人を助けに来た宮村さんと一緒に来ていて、帰りに家まで送ってもらった。
 長谷川:まぁそんな感じですね。理人さんの送迎時に数回見かけたことはありましたが。


 4.付き合うきっかけになったのはどちらのどういう言動ですか?
 拓海:どっちだろう。同じタイミングに告白したしな。
 長谷川:私は嬉しかったですよ? 私を過去から守ろうと必死になってくれたことを。そうでなければ、年齢も立場も違いすぎていて、たとえ想い合っていても、とても付き合う気にはなれませんでしたから。


 5.今の関係はお二人が満足できるような関係?
 拓海:満足かって訊かれたら、わからないって答えるかな。どういう意味かっていうのにもよると思うし。でも不満は感じない。
 長谷川:私も同じような考えです。強いて言うなら、甘えてくれないところが不満ですかね。
 拓海:たとえ年上でも、男が人に甘えるなんて格好悪いじゃん。
 長谷川:それでも、一人で抱え込むことが多い拓海さんには、もっと色んなことを話して欲しい。
 拓海:……はい。


 6.何かお二人が、今の関係に障害だと感じるものはありますか?
 長谷川:特にないですね。組自体も同性愛に関しては寛容な姿勢ですし、普通反対するような親族もとうに死んでいますから。
 拓海:俺も特にないかな。まぁ……奥手すぎて、じれったいと感じることはある。長谷川さんに対して。
 長谷川:……あまり挑発しない方が身のためだと思いますよ。
 拓海:またそーやってはぐらかす。俺はガキじゃないんだよ? そりゃ、自分の子供と同じ年じゃ、ガキっぽく見えるのも仕方ないけどさ……。
 長谷川:私が言っているのは、そういうことじゃないんですけどね……。


 7.お互いに好きなところを思う存分にあげてください。
 拓海:強いところ。優しいところ。ヤクザなのに、全然それっぽくないところ。呆れるくらいお人よしなくせに、自分の意志はいつでも貫いているところ。
 長谷川:ありがとうございます。私は…そうですね、誰にも迷惑をかけまいと一人で抱え込んでしまう痛ましさと、大切なものを守りたいという意志の強さを持ち合わせているところ。そして、そうやって強がっているかと思えば、たまに素直に甘えてくるところが愛しいと思います。
 拓海:…………長いよ、長谷川さん。(そして照れる)


 8.思わず見惚れる相手の仕草は何ですか?
 拓海:剣道をしているときの真剣さ。あと、煙草を吸う仕草がとても決まってる。
 長谷川:そうですか? よくわかりませんが、その程度のことでも見惚れて頂けるなら、幸いですね。
 拓海:謙遜しすぎ。絶対みんな格好いいって言うよ。あーでも、どうせなら俺が独り占めしててもいいかな。
 長谷川:ええ、喜んで。(にっこり)


 9.思わずわらってしまう相手の仕草は何ですか?
 長谷川:台所から持ってきたものを、恐々食べるところですね。遠慮はいらないと言っているのに、いつでも気にしていますし。
 拓海:いっつも市販の安いやつでいいって言ってんのに、市販は市販でも高いもの出してくる方が悪いっ。
 長谷川:その反応が見たくて、わざわざそうしているとしたら、どうしますか?
 拓海:…………マジ?
 長谷川:さぁ、どうでしょう。


 10.年下の方に質問です。相手に何かコンプレックスを抱くことはありますか?
 拓海:コンプレックス? 身長と体力と身体能力…まぁ体に関することはそりゃもう同じ男として悔しいけど。でも、あんまり考えたことがない。
 長谷川:人それぞれですよ。気にしていたって仕方ありません。ただ、緊急事態に対処できるくらいの身体能力は、そのうち身につけていただきますよ。
 拓海:そんなん、言われなくたってやる。もう長谷川さんに迷惑かけたくないし。あんなやられっぱなしなのは、もう嫌だからな。


 11.年上の方に質問です。相手と関係を築く上で戸惑いはありましたか?
 長谷川:ない、と言えば嘘になります。ですが私なりに、拓海さんを幸せにしてあげたいという真摯な気持ちはありますから。それが少しでも拓海さんに届けば、それでいいです。
 拓海:……あ、ありがとう……。(少し赤くなる)


 12.お二人の関係は公然の秘密? 全くの秘密? それとも?
 拓海:公然の秘密……だな。でも、あくまで宮村家内での話。
 長谷川:宮村家では、むやみに隠し事はできませんからね。仕方ないでしょう。
 拓海:理人は気にするみたいだけど、別に俺は平気だしな。でも自分から教えたりはしない。


 13.相手にとってこうありたい、という理想の彼氏(女)像はありますか?
 拓海:今の目標は、なるべく長谷川さんに迷惑をかけないこと。そんで、いつか胸を張って長谷川さんを守れる、対等に付き合っていける人間になりたい。
 長谷川:今のままで十分だと言っているじゃありませんか。迷惑だとも思っていませんし……。
 拓海:駄目。俺自身が許せない。長谷川さん、あんまり俺を甘やかさないでよ。
 長谷川:向上心があることはいいですが、そのせいでそうやって距離など置かれては、本末転倒なのでは?
 拓海:仕方ないだろ。とにかく俺は、守られるだけなのは嫌なんだ。
 

 14.お互いに、年齢が離れているから、という理由で遠慮していることはありますか?
 長谷川:それは…………。(困った顔で拓海を見る)
 拓海:…………?
 長谷川:まぁ、たまに、色々と。
 拓海:???


 15.世で言われる「10歳以上の年の差は犯罪」だという定義、どう思いますか?
 拓海:バカじゃねぇ?
 長谷川:そんなこと言ったら、私たちはきっと全世界から指名手配を受けてしまうくらいの大犯罪者ですよ。(苦笑)
 拓海:そうだよな。年の差25年だし。2.5倍?
 長谷川:ですが、万が一犯罪だと言われて捕まっても、拓海さんは未成年ですし、言い逃れはいくらでもできますから、多少は安心しています。私の方も務所には慣れてますしね。
 拓海:ぜってーそんなことさせないけど。


 16.お二人の理想の将来像を教えてください。
 拓海:特に考えたことはない。……この先長谷川さんと一緒にいれたら、それでいい。
 長谷川:25年差があることを考えると、あまり気が進まない想像ですが……。己の命が尽きるその瞬間まで、この手で拓海さんを守りたいと思います。もう大切なものは失いたくありませんから。


 17.親愛と恋愛感情、ここが違う! とおもうところがあれば教えてください。
 拓海:端的に言うと……欲情するかしないか、ってところか?
 長谷川:端的すぎますよ。
 拓海:だーって長谷川さん、奥手じゃんか。こうでも言って煽らないと、そういう意味で触れてもくれないんだからな。
 長谷川:(小声)我慢している傍から、大人を悪戯に煽るもんじゃない。
 拓海:え、何?


 18.この子(人)で良かったと思うのはどんな時?
 拓海:一緒にいると、穏やかな気持ちになれたりするんだよ、不思議と。そんな時かな。
 長谷川:そうですか?
 拓海:長谷川さんが笑うの見ると、すごく心が和むよ。
 長谷川:どういたしまして。


 19.お互いに何か質問があればどうぞ。
 拓海:長谷川さんって何でヤクザやってんの?
 長谷川:……秘密です。
 拓海:だって絶対、普通にしていれば保育士とかすげぇ適職だと思うんだけど。そっちのが社会的にも面倒とかなくていいのに。
 長谷川:まぁ、そのうち……話しますよ。(と苦笑いを浮かべる)
 拓海:何、その妙な含み。
 

 20.最後に一言。
 拓海:好きになったら、年齢とか本当に関係ないもんだな。最初から自分がどうこうってこと以外は気にも留めてなかった。
 長谷川:そうですね。世間様はそれじゃ許してはくれないみたいですが。
 拓海:別にいいんじゃん? 他人は他人で、俺たちは俺たちだし。もし、何か言われたら……。
 長谷川:……言われたら?
 拓海:その時は逃げずに闘うよ。長谷川さんの迷惑にならなければ。
 長谷川:……迷惑になんて、なりませんよ。絶対に。
 拓海:……そっか。ありがとう。
 長谷川:こちらこそ。



 >お疲れ様でした。
 拓海:なんか……色々とぶっちゃけた。軽く恥ずかしい。
 長谷川:いいんじゃないですか? 私も色々と参考になりました。
 拓海:参考って…長谷川さんは別に今のままで全然いいし!
 長谷川:ありがとうございます。…さて、そろそろ出かけましょうか。




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